カメの健康
●呼吸器感染症
温度管理や水温管理の不適宜や細菌・ウイルスなどの感染、不適切な食餌(ビタミンA欠乏等)などの
原因から発症します。
特に、温度の下がる秋〜冬にかけて多い病気です。
炎症により肺の酸素含有量が減りますので、水に浮かべると片方に傾いたりします。
下記などの症状とレントゲンによって肺の状況を把握する事により診断します。

症状としては
@食欲不振
A元気低下
B鼻汁・鼻ちょうちん
C口を開けたまま呼吸


治療は、輸液と抗生物質を中心にして、症状に応じネブライザーや胃チューブでの給餌を行います。
症状が進行してから診断がつく事が多いので、治癒まで一定期間かかることが多いです。
その為、獣医師の指導の下、注射を自宅で実施していただいている飼い主さんもおられます。





●尿路結石
膀胱や総排泄腔にルシウムなどを中心とした結石を形成してしまう病気です。
発症の原因はカルシウムの
過剰摂取や水分の過少摂取がある為リクガメによく発症します。




症状は
@排尿・排便時のいきみ
A排尿が少量で頻回に
B食欲不振
C排便量の減少

しかし、要注意なのはこれらの症状は結石がそれなりに大きくなってしまうまでは見られず、
いつもと変わらず無症状という事です。

それゆえ、早期発見早期治療が大原則です。
リクガメ。特にホシガメやケヅメリクガメといった品種の場合は、定期的な検査をお勧めいたします。
もちろんギリシャリクガメやロシアリクガメも注意は必要です。

治療も結石が小さいうちに発見出来たならば、輸液などの内科療法で対処できます。
しかし、結石が大きくなってしまっていたら外科的な摘出が必要となります。

それでは、当院での亀の膀胱結石摘出の手術の一症例をご紹介します。
体重約50グラムの幼体ですが、食欲廃絶を主訴に来院されました。
左のレントゲンで膀胱にはっきりとした巨大な結石が確認されます。
総排泄くうも小さいのでそこから砕く事も不可能で手術以外には助かる可能性はありません。
甲羅を一部はずし、腹膜と膀胱を切開。膀胱内部の結石を摘出しました(
右の写真)。


術後数日で食欲は回復し、現在は症状が出る前よりもよく食べています。
小さな体で、よく頑張ってくれたと思います。再発が無い様に飼い主さんと共に注意しています。





●卵塞(卵づまり)
写真の亀はミドリガメ(ミシシッピーアカミミガメ)ですが、レントゲンで複数の卵殻が確認されます。
症状は上記の膀胱結石と似ていますが、当然メスだけの病気です。
原因は産卵場所がなかった事や不適切な環境・餌などです。
治療は卵の大きさや数・位置にもよりますが内科療法で反応しない場合は、やはり外科適応となります。





●内耳炎
多くは片側性に頭部の耳の部分が腫脹してきます。
内耳や中耳に細菌を原因とする膿瘍を形成しているのが原因です。麻酔下で切開し、
排膿・洗浄消毒を行います。
再発することも多い疾患の一つです。
(写真左:腫脹した頭部 右:取り出した膿瘍)











以下、順次UPしていきます。


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